不動産の購入
新聞広告や店頭で希望物件を見て、不動産会社を通して購入するのが一般的ですが、賃貸と同様に、新聞に広告を出す方法もあります。大手不動産会社のチェーンとしては、EDC, Dan Bolig , Scheel Orloff, Nybolig, home などがあります。
希望物件が見つかったら、不動産会社を通して実際に物件を見学します。新聞広告に出る物件には、'|ent hus'と言って、日曜日に30分程一般公開することがありますので、こういう機会を利用すると良いでしょう。
見学の際は、業者が、間取りやローンの詳細、年間暖房費など、物件の詳細を盛り込んだ案内(Salgsprospekt)をくれますので、それを参考にしながら、次の点をチェックして下さい。
見学して購入を決めたら、後日業者ともう一度アポイントを取ります。できれば売り手にも立ち会ってもらい、下見をもう一回して、疑問点の最終チェックをしたり、値段の話し合いをします。折り合いがつけば、業者から契約書(Slutseddel)を送ってもらいます。契約書は、不動産屋によって、早いもの順で一番最初の客から送付するところもありますが、複数の客に同時に送付するところもあるので、気に入った物件については、出来るだけ早く弁護士と連絡を取った方が良いでしょう。
また、サイン後に、買い手にとって法律上不利な点や売り手が隠していた点などが発覚する場合もあるので、サイン後の無効に効力を持たせるため、以下の一項を契約書に入れた方が良いかも知れません(ただし、記入する日数はサインから2〜3日以内)。
(サイン後)何日以内の弁護士の承認を条件とする
英語:Subject to lawyer's acceptance within XXX days
デンマーク語:Forudsat advokatens accept inden XXX dage[日時]
通常、売り手の窓口は不動産会社で、買い手の代理人は弁護士になります。買い手によっては、すべてを自分で取り仕切る人もいますが、細かな法律に関する手続を踏むので、最善を期すために、手数料を支払ってでも、弁護士に依頼した方が賢明でしょう。
契約書が弁護士に届いたら、よく相談をして最終チェックをし、売買両者がサインをして契約が成立、さらに登記の手続き等もしてもらいます。そして、頭金を払い込みますが、弁護士への手数料や登記料などとして、さらに購入価格の2.5〜3.0%ほどの経費が必要になります。
デンマークでは外国人名義の不動産購入にはいろいろな法律の制約もあるので、弁護士に事前によく相談することが肝心です。ローンについても、不動産屋の言う種類のものを必ずしもとる必要はありません。いろいろなタイプのローンがあるので、それぞれに有利・不利な点があり、返済期間も自分で決められるので、よく検討して下さい。
住まいを買うのは重大決定なので、あくまでもいろいろな事をいろいろな方面から慎重に検討することが大事です。住まいを買う方針を決めた段階で、ローンについて銀行などで資料を集めて勉強したり、無料の弁護士相談や、弁護士などで住まいの買い方について講習会を開いている人達もいるので、こういう機会を利用して事前の研究をしておくのもいいかもしれません。
アパートでは管理組合がやってくれますが、家を持っている人は次のような義務があります。
生活情報は、96年発行の『デンマークに暮らす』から引用しております(1995年秋現在の情報です)。改訂版の発行に伴い、徐々にアップデートしてまいります。