デンマークの医療
デンマークの医療は、Sundhedsministerium(保健省)の管轄で、この省が、病院、開業医、保健衛生、薬品、薬局など、健康に関するすべての事項を取り扱っています。
健康保険証は病院、一般開業医、専門開業医、薬局、歯科開業医、物理療法院、脊髄指圧医療院、足療法院などでの診察費の全額、または一部公的補助を受けるための証明になります。
このカードは、旅行保険証も兼ねていますので、ヨーロッパ内や、その他の一部の外国にご旅行の時は、必ずお持ち下さい。このカードの通用は、原則として一ヶ月以内の休暇旅行と、自弁の留学に限られ、ビジネスに関した旅行には適用されません。
現地での診療費、処方箋で求めた薬代などを、現地でお支払いになった場合には、領収書をお持ち帰り下さい。
また、医師が必要と認めた場合は、デンマークまでの緊急輸送費もだしてくれます。この場合は、前もって、カードに書いてある“Europセiske's Alarm Centre”に電話して許可を受ける必要があります。これらについては、詳しく書いた黄色のパンフレット“Rejsesygesikringen”が、図書館、DSB 、旅行社などに置いてありますので、旅行の時は、カードと共にお持ち下さい。主にデンマーク語で書いてありますが、一部、英語でも書いてあります。
健康保険証は、外交官を除いた、デンマークに住んでいるすべての人に発行されます。住所変更の場合、ホームドクターを替えた場合、グループを替えた場合、紛失又は破損した場合には新しいカードとなります。住所変更以外の再発行には、手数料が徴収されます。
健康保険には、グループ I と、グループ II があります。I のカードには、ホームドクターの名前、住所、電話番号が書いてあります。
どんな病気になっても、ひとまず、ホームドクターに行き診察を受けます。必要があれば、ドクターは、病院、専門医クリニックなどに紹介状を書いてくれますので、改めて、予約を取って、診察を受けることになります。1992年より、眼科、耳鼻科にはホームドクターの紹介状なしで、直接、行く事が、できるようになりました。
病院、ホームドクター、専門医は、すべて無料です。歯科医、物理療法院、脊椎指圧療法院、足療法院、薬局では、一部患者の負担になります。
デンマークの住民の90%以上は、グループ I に属します。
病院、物理療法院、足療法院以外のすべての医療機関を自由に選んで行くことができます。 グループ I と同額の保険補助が医師に支払われるのですが、その上に、患者は、医師の請求する額を支払うことになります。ただし、病院、薬局ともに、グループ I と同じ扱いを受けます。
毎月15日までに、保険オフィスに申込めば、次の月の第一日目から替えることができます。ただし、ホームドクターを替えたい場合は、現在のドクターに、6ケ月は籍を置いておかねばなりません。
ホームドクターは、自分の地域内の一般開業医の中から選ぶわけです。そのクリニックのリストは、オフィスにありますので、自分で選ぶか、オフィスで選んでもらいます。
医療の自己出費の一部を補償する民間の保険会社です。
その他の詳しいことは図書館、薬局、各医院待合室、などにパンフレットが置いてあり、申込み用紙もついています。
生活情報は、96年発行の『デンマークに暮らす』から引用しております(1995年秋現在の情報です)。改訂版の発行に伴い、徐々にアップデートしてまいります。